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ミュンヘン便り−No.9−

2004年3月20日


「根っこのお話」

3月14日の卒団式は、私にとって忘れ難い思い出になりました。卒団式と謝恩会は今までに何回も経験しましたが、今回は、卒団する子供たちとお母さんたち全員から、キッカーズで楽しかった、良かったという気持ちがひしひしと伝わって来て、本当にうれしかったです。25人と言う人数と大きな体力差という難しい状況にもかかわらず、コーチと父兄、子供たち全員が、南ヶ丘キッカーズの理念と方針を理解し実践した結果であり、これこそ南ヶ丘キッカーズの価値であろうと実感しました。

実は、今年の卒団式への参加については、直前まで帰ろうかどうか迷いました。去年同様、4年生の時に指導した子供たちの卒団式に参加しようと昨年末から予定していたのですが、2月に3泊4日の予期しなかった帰国があったことで迷ってしまったのです。私用で一ヶ月に二回も帰国する私を見る部下達のこと、20時間の長旅による体力消耗、お金のこと・・・。

迷いが吹っ切れたのは卒団式の一週間前。子供たちにどうしてもあの話しを伝えたいと思ったからでした。

それは麦の根っこのお話しです。アメリカの大学の植物学の先生が、縦横30cm、深さ56cmの箱の中に土を入れ、麦を一粒植えました。そして、4ヵ月後に箱を壊し麦の根の長さを測ったところ、顕微鏡でしか見えない毛根も含めると、根っこの長さの合計がなんと11,200Kmもあったというお話しです。

これは、「ひまわりはなぜ東を向くか」という本に出てくる話しで、卒団した子供たちが4年生の三学期の時にミーティングで紹介しました。その時は、「麦でさえ地上に出ている命を支えるために、こんなに長い根っこを張って一生懸命地上の命を支えている。走ったり、話したり出来る人間は、麦よりももっと長い根っこを持っているんじゃないだろうか?君たちの根っこは何なんだろう?」と言う問いかけをし、子供たちから「お母さん、お父さん。友達・・・」という答えを得ました。そしてその時、ポイントとして私が子供たちに伝えたのは「君達を支えている長い長い根っこがあることを感じて、根っこに感謝しようね」と言うことでした。

あれから二年、子供たちにどうしても伝えたいと思ったのは、「岡野コーチが君達の根っこだと思ってたけど、君達も岡野コーチの根っこだと言うことに気がついた。」ということでした。

ドイツで一人で生活していると、ひとりになる時間がたくさんあり、いろんなことを考えます。ちょっとしたことで元気になったり気分が滅入ったり。朝、会社に行って、キッカーズのコーチや父兄の方から励ましのメールや、みんなが元気で楽しくやっているというメールを読むと、その日はとても楽しく充実した一日になるのです。

そんな経験から、二年前に子供たちに伝えたことは言葉足らずだったということに気がついたのです。そして、今回子供たちに伝えたのは、「二年前に君達にとっての根っことは何だろうという話をしたけど、実は、君達自身も根っこなんだよ。君達のお父さんやお母さんにとっては、君達はとても太い根っこだし、ドイツにいる岡野コーチにとってもそうなんだよ。君達が元気で生きていることだけで元気が出る人達がたくさんいることを忘れないでね。」ということでした。

お互いがお互いを支えあって生きていることを今更ながら実感した卒団式でした。

以上



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